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Snapdragon・スナドラの型番と処理能力を覚える方法

どれが良くてどれが良くないのがモデル名だけでわかりづらいQualcommのSoC・Snapdragon(スナドラ)シリーズ。スナドラの型番と処理能力を覚える方法をまとめました。

800番台

「フラッグシップ、最新版は最高速、数世代前ならベンチをチェック」

Snapdragonのフラッグシップシリーズが800番台のSoCです。10の位が世代になっているので、どれくらい古いモデルなのかが一発でわかるようになっています。

最新版はその時の最高峰SoCですが、数世代前になると後述の700シリーズの方がベンチマークスコアが優れていることがあるので、最新版でない場合はベンチマークスコアをチェックしましょう。

SoC メーカー CPU Antutuスコア
Snapdragon 865 Qualcomm Kryo 585[Cortex-A77(4コア)+Cortex-A55(4コア)] 573,000
Snapdragon 855 Plus Qualcomm Kryo 485 P×1 Kryo 485 P×3+ Kryo 485 Silver×4 500,000
Snapdragon 855 Qualcomm Kryo 485 P×1 Kryo 485 P×3+ Kryo 485 Silver×4 464,000
Snapdragon 845 Qualcomm Kryo 385 Gold×4+ Kryo 385 Silver×4 350,000
Snapdragon 835 Qualcomm Kryo 280×4+ Kryo 280×4 263,000
Snapdragon 821 Qualcomm Kryo×2+Kryo×2 186,000
Snapdragon 820 Qualcomm Kryo 475 Gold(A76)×2+Kryo 475 Silver(A55)×6 178,000

700番台

「必要以上、数世代前の800シリーズよりも速い」

2017年に初めて登場したのが700番台のSoC。フラッグシップの800シリーズよりもスペックは劣りますが、ミドルレンジの600シリーズよりも高性能で「ハイスペックを狙わないなら十分すぎる性能」となっているのが特徴です。

最近ではGoogleのフラッグシップスマホ・PixelシリーズがPixel 4a、Pixel 5で700シリーズを採用しています。

最新の800シリーズよりは劣っていますが、数世代前の800シリーズよりもベンチマークスコアが高いことが多いので、「800じゃないから遅い」ではなく「数世代前の800シリーズより速い」と覚えておくと良いでしょう。

SoC メーカー CPU Antutuスコア
Snapdragon 765 G Qualcomm Kryo 475 Gold(A76)×2+Kryo 475 Silver(A55)×6 302,000
Snapdragon 765 Qualcomm Kryo475(A76)×2+Kryo 460(A55)×6 287,000
Snapdragon 730G Qualcomm Kryo 470(A76)×2+Kryo 460(A55)×6 258,000
Snapdragon 730 Qualcomm Kryo 470(A76)×2+Kryo 460(A55)×6 243,000
Snapdragon 710 Qualcomm Kryo 360 Gold×2+ Kryo 360 Silver×6 222,000

600番台

「必要十分、最低限欲しいグレードのSoC」

2014年の発表以来、5〜6万円クラスのミドルレンジスマホに重用されてきたのが600シリーズ。ミドルレンジSoCですが、重要級ゲームでもなければ、必要十分なスペックです。

この下はエントリーグレードの400シリーズですが、400シリーズとは比較にならないほどスペックが高いので「600シリーズ未満は選ばない」と覚えておくと良いでしょう。

SoC メーカー CPU Antutuスコア
Snapdragon 670 Qualcomm Kryo 360 Gold×2+ Kryo 360 Silver×6 220,000
Snapdragon 675 Qualcomm Kryo 460(A76)×2+Kryo 460(A55)×6 200,000
Snapdragon 660 Qualcomm Kryo 260×4+Kryo 260×4 182,550

400番台

「メール、電話、Webだけなら大丈夫なグレード」

SnapdragonのSoCでエントリーグレードに当たるのが400番台。エントリーグレードなので、「最低限のスマホとしての動作が可能なレベル」と覚えておくと良いでしょう。シャープのAQUOSシリーズが意外と400シリーズを使っているので注意しましょう。

ベンチマークスコアを見てもわかるように、アプリなどを頻繁に使う場合は、選ぶべきではないシリーズです。

SoC メーカー CPU Antutuスコア
Snapdragon 450 Qualcomm Cortex-A53×8 72,000
Snapdragon 410 Qualcomm Cortex-A53×4 36,000
Snapdragon 400 Qualcomm Krait 300x2+Cortex-A7×4 25,000

200番台

「使ってはいけないレベル」

Snapdragonの最下位グレードに位置するのが200シリーズ。なんとかスマホ用のOSが動くレベルのSoCなので、「このSoCだったら選ぶべきではない」と覚えておきましょう。

SoC メーカー CPU Antutuスコア
Snapdragon 210 Qualcomm Cortex-A7×4 26,000

一桁番台

Surface Pro XなどのPC・タブレット向けに供給されているのが一桁台のSoC。Snapdragon 8cx、Snapdragon 8c、Snapdragon 7cがこれに当たります。

最近では、AppleはSoCをARMベースの自社SoC「Appleシリコン」に全面移行を宣言しており、WindowsやChromebook界隈でもSnapdragon搭載マシンが増えてきそうな情勢です。


Snapdragon・スナドラの型番と処理能力を覚える方法を見てきました。

まとめると、

  • 800シリーズ「フラッグシップ、最新版は最高速、数世代前ならベンチをチェック」
  • 700シリーズ「必要以上、数世代前の800シリーズよりも速い」
  • 600シリーズ「必要十分、最低限欲しいグレードのSoC」
  • 400シリーズ「メール、電話、Webだけなら大丈夫なグレード」
  • 200シリーズ「使ってはいけないレベル」

という感じです。

最近のスマホは、ほとんどが600番以上ですが、たまに400シリーズ以下が紛れ込んでいるので、「最新モデル!」「まだまだ新しいモデル」という煽り文言で、間違って購入しないようにしましょう。

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