絶対に失敗しないサーキュレータの選び方
絶対に失敗しないサーキュレータの選び方を、風量、静音性、消費電力の3つポイントで徹底解説!用途別の選び方もまとめました。
公開日: 2021.6.13
目次
サーキュレータの選ぶ時のポイントは3つ
風量
サーキュレータの場合、風の強さを決めるのは、
- ファンの大きさ
- 回転数
です。
ファンが大きければ少ない回転数でも大きな風を作れますし、ファンが小さいのであれば回転数をあげて風力を強くする必要があります。
設置場所などを考えると本体サイズの小さなサーキュレータを選びたくなりますが、小さなサーキュレータはファンの口径も必然的に小さくなるので「ファンが小さい = 回転数を上がる = 騒音性が高くなる」ということになります。
「風量を強くするほど騒音が大きくなる」というジレンマがありますが、サーキュレータの主な用途は「空気を循環させること」ですから、ある程度の風量がないと意味がありません。その意味では、サーキュレータを買うのであれば大きな風量を出せるという条件はしっかりと確保するのが大事です。
静音性
サーキュレータから発生する音の主な要因は、
- 回転音(ファンの回転、モーターの回転、ベアリングの摩擦音)
- 風切り音
- 筐体の共振音
の三つです。
回転音と筐体の共振音は、サーキュレータの回転数が高くなるほど大きくなり、風切り音は風量が上がると大きくなります。筐体の共振音は、筐体の作りや強度も影響するため、安いサーキュレータほど音がうるさくなります。
つまりサーキュレータは大きな風を生むほどうるさくなる家電なのです。
この点を解決するために、高いサーキュレータほど、モーター、ベアリングなどの音の原因になるパーツにしっかりしたものを使っています。モーター、ベアリングの品質が高いほど、回転音は小さくなります。
風切り音については、風圧を大きくすると大きくなりますが、大きなファンを低速で動作させれば風切り音は軽減することができます。
消費電力
サーキュレータの消費電力は10~50Wと、エアコンやヒーターなどの冷暖房設備に比べると1/10程度なので、気にしない方も多いかと思います。
ただし、サーキュレータは24時間つけっぱなしにすることもあるので、もし電気代が気になるというのであれば、DCモータータイプのサーキュレータを選ぶようにしましょう。DCモータータイプのサーキュレータはACモータータイプに比べて概ね半分くらいの省電力になります。
注意したいのは、DCモータータイプのサーキュレータはACモータータイプに比べて数千円ほど高く点です。サーキュレータはそもそも消費電力が小さいので、本体価格の差額を電気代でペイするには数年はかかります。
例えば、50Wのサーキュレータを使っていて、20WのDCモータータイプに買い替えたとした場合、30Wの消費電力の差が与える影響は、24時間365日つけっぱなしだとして、
30W x 24(h) x 365(d) x 27円(1kWあたり) = 7,096円
となります。
実際には、使ったとしてもこの1/3くらいの稼働時間になるので、7,000円ほど高いDCモーターのサーキュレータを買ったとしてペイするのは3年後になります。
用途別サーキュレータの選び方
部屋で使うなら静音性の高いの大型ファンACモーターかDCモーター
自宅でサーキュレータを使う場合は、大事なポイントは静音性です。自宅では騒音が、生活音やテレビの音くらいしかないため、思ったよりもサーキュレータから発生する騒音が気になります。
その意味では、ACモーターの大型ファンで低速稼働させるか、静音性に優れるDCモーターのサーキュレータを選ぶのがベストです。
店舗やオフィスなど騒音がある程度あるなら大風量がオススメ
店舗やオフィスの換気、冷暖房の効率性アップのためにサーキュレータを導入するのであれば、店舗やオフィスは基本騒音がある場所ですので、静音性よりも風量をメインに選ぶと良いでしょう。
小さなお店や事務所だと場所を取らない小型の方が設置場所を選ばないのでオススメです。ただし、ある程度空気の循環性能を考えるのであれば、大きめのファンで遠くまで風が届くサーキュレータを選びましょう。
大型ファン搭載で最大風速m/minの強力な風を起こせるバルミューダのサーキュレータ。15m先まで風が届きため、大部屋や中小規模のオフィスにも最適。
中規模・大規模なオフィスの場合、サーキュレータのサイズを大きくするよりも台数を増やして循環性能を高めることが大事です。大きなオフィスの場合は、空調設備の関係で冷暖房の効率も変わってくるので、オフィスの設計士の方に設置場所を相談すると良いでしょう。
静音性を求めるならACモーターよりもDCモーター?
一般的に、ACモーターのサーキュレータよりもDCモーターのサーキュレータの方が静音性が高いので、同じ値段であればDCモーターを選ばない理由はないですが、DCモーターのサーキュレータは本体価格も高くなります。では、安いACモーターのサーキュレータはうるさくてダメなのかといえばそうでもありません。
風量で解説した通り、サーキュレータの風の強さは「ファンの大きさ x 回転数」です。回転数は上がれば上がるほどノイズが乗るため騒音性が高くなります。また、いかにDCモーターで回転音を減らしても、筐体デザインがしっかりしていないと共振して騒音は大きくなります。
スペックをしっかりとチェックしよう
サーキュレータで大事なのは風量と騒音です。
広告画像で「超静音!」「静音性の優れるDCモーター」「当社比150%の風量」などの宣伝文句に踊らされずに、風量と騒音をしっかりとスペックとして公開しているメーカーのサーキュレータを選ぶようにしましょう。
スペックで公表するということは、それだけ製品の品質に自信があることの裏返しでもあります。
メーカーにもこだわろう
サーキュレータは工業製品としては比較的単純な作りなので、様々なメーカーから発売されていて、値段も高いものから安いものまでたくさんあります。
出来るだけ安いものを選びたいのは当然ですが、サーキュレータを選ぶ際はメーカーにも拘りましょう。大手メーカーほど故障の際のサポートもしっかりしていますし、交換パーツを長期間在庫している可能性が高くなります。
よくわからない中国製のサーキュレータは、本体価格が安い分すぐに壊れることもあるので、壊れるリスクを考えたら、数千円高くても長く使える大手メーカーのサーキュレータの方が安心して使えます。
また、メーカー保証期間を長く出来る「家電延長保証」にはなるべく加入しておきましょう。延長保証期間であれば、最悪本体代金の全て・一部を回収できます。