同じ解像度でサイズ違いの液晶ディスプレイの選び方
多種多様な液晶ディスプレイが販売されている現在では、液晶ディスプレイを購入する際は「画面サイズ」と「解像度」という二つの要素をチェックして選ぶ必要があります。
公開日: 2022.4.12
目次
液晶ディスプレイには「画面サイズ」と「解像度」という二つの要素がある
かつては、液晶ディスプレイは「23インチならフルHD」「21インチならHD」とサイズと解像度がある程度マッチしていることが多かったですが、現在では同じフルHDのディスプレイでも、19インチから32インチまで幅広くラインアップがあり、液晶ディスプレイを選ぶ際は「画面サイズ」と「解像度」という二つの要素で検討する必要があります。
「画面サイズ」は物理的なサイズ
液晶ディスプレイにおいて「画面サイズ」は、物理的なディスプレイのサイズです。サイズが大きいほどディスプレイの大きさが大きくなるので、ここに関しては店舗などでサイズを見れば概ねそのままのイメージで問題ありません。
ただ、注意すべき点もあって、ディスプレイの縁の大きさ。最近では縁の幅が5mm程度の狭縁ディスプレイが多くラインアップされており、狭縁ディスプレイの方がデスクでスペースを取らないため人気です。
「解像度」は表示ピクセル数
「解像度」はそのサイズの画面の中で表示可能なピクセル数を表すスペックです。例えば、同じフルHD(1920 x 1080ピクセル)の液晶ディスプレイなら、19インチでも23インチでも32インチでも、表示するピクセル数は同じです。
ここは実際にPCの画面を表示させる際に大きく影響する部分なので、画面サイズと合わせてチェックをします。
「画面サイズ」と「解像度」の関係性
かつては画面サイズが大きくなるほど解像度が上がるのが通常でしたので、あまり意識しないでもよかったのですので、フルHDが普及したあたりから、同じ解像度でサイズ違いの液晶ディスプレイが多く登場するようになりました。
例えば、フルHDのディスプレイだと23インチサイズがボリュームゾーンですが、21インチ、32インチなどのサイズ展開もあります。
高解像度で小さい画面の方がキレイに見える
同じ解像度であれば画面サイズが小さいほど1ピクセルの大きさが小さくなるので、画面が小さく表示されます。感覚的には、ピクセルが小さいのでスマホのディスプレイのような「キレイなディスプレイ」と錯覚します。
ただし、ピクセルが小さいほど表示される情報も小さくなるので、PC側でしっかりと調整をしないと「文字が小さすぎて見えない」などの不具合も生じやすくなります。
同じ解像度なら画面が大きくなるほど「画面がにじむ」
一方、同じ解像度でより大きい液晶ディスプレイを選択すると、1ピクセルのサイズが大きくなるため「画面表示が汚くなった」「画面が滲んで見える」という現象が起こります。
実際には滲んでいるのではなく、ピクセルの粗をそう感じているだけなので、文字をたくさん扱う作業などでは、文字が認識しづらく感じケースもあるかもしれません。
ただ、この辺りは慣れの問題でもあるので、大きい画面サイズで解像度が低いからといって、全く使えないということはありません。
用途によって選び方を変えよう
液晶ディスプレイを選ぶ際はメインの用途によってサイズ・解像度を決めるのがベストです。
例えば、文章を書いたり、プログラミングをしたりと、文字を見るシーンが多い使い方の場合は、画面サイズを大きくするなら、解像度も一緒に大きくした方が、文字が見やすくなるため、快適に作業が出来ます。
一方で、ゲームや動画などの「小さなピクセルの集合体」を表示させることが多い場合は、同じ解像度で大きなサイズを選んでも、映像の品質の違いはほとんどわからないでしょう。
また、同じ解像度で大きなディスプレイを選ぶと、文字が大きくなる分、画面を遠くから見ても問題ないことが多く、画面全体を俯瞰して見ることができるため首や目線を動かす機会が減り、肩や首が疲れにくくなるというメリットもあります。
このように、どちらが良いかは用途によって異なるため、実際に店舗で同じ解像度でサイズ違いの液晶ディスプレイを複数試してみて、自分の用途にあうモデルを選ぶようにするのがベストです。